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マンション管理費等の滞納金回収

管理費等の支払いは区分所有者の基本的な義務とされています。
しかし、近年その滞納者は増加傾向にあります。
滞納を放置すれば、管理組合に必要な資金が不足することは当然のことですが、滞納者が増加するとマンション管理そのものが立ち行かなくなり、支払いを滞りなくしている住民との間で不公平感が生じ、マンションの住民全体を巻き込んだ問題へと発展しかねません。
また、管理費の滞納が長期に及びますと、その滞納額も多額になり、滞納者の支払も困難になり、
解決することがさらに難しくなります。
長期にわたる管理費滞納については、時効期間(5年)を考慮した、回収手続きを検討する必要があります。

■マンション管理費の時効は?
マンション管理費の滞納金の消滅時効は、最高裁の判例により5年とされています。

回収方法

内容証明郵便の送付

内容証明郵便は、特殊な郵便であるため、滞納者の心理的プレッシャーを与えることが期待できます。
滞納者が話合いに応じた場合、延滞金の支払方法についての和解交渉を行います。

法的な回収方法

1. 通常訴訟

滞納額が140万円以下の場合は、簡易裁判所に訴訟を申立ることが可能です。
簡易裁判所の訴訟代理権を有する司法書士であれば、第1審の訴訟手続を全て代理で行うことが可能です。
訴訟提起後に、滞納者が交渉に応じ和解に至った場合、裁判所に上申し、和解に代わる決定を得ることができます。これは、確定判決と同様の効力をもちますので、万が一滞納者が再度滞納した場合、
すぐに強制執行手続きを行うことができます。
訴訟提起後に和解に至らない場合は、判決の言渡しとなります。

金額が大きい場合や他の法的問題が関連している場合に有効です。

滞納者が争ってくると、解決までに時間がかかることが考えられます。

2. 支払督促

支払督促は、簡易裁判所へ申立を行います。
通常の訴訟手続と比べると、申立に必要な印紙代が半分で済み、請求額に上限がありません。
裁判所を通す手続きとなりますので、内容証明郵便よりも強いプレッシャーを与える効果が期待できます。

申立手数料が通常訴訟の半分で済む。請求金額に上限がありません。

滞納者より異議を申し立てられると、通常訴訟に移行することになり、解決までに、当初より通常訴訟を提起する場合に比べると解決までに時間がかかります。

3. 少額訴訟

滞納額が60万円以下の場合は、簡易裁判所少額訴訟を申立てることが可能です。
少額訴訟は、滞納者が裁判に欠席した場合であっても、原則1回の期日だけで判決を得ることができます。
訴訟提起後に、滞納者が交渉に応じ和解に至った場合、裁判所に上申し和解に代わる決定を得ることができます。これは、確定判決と同様の効力をもちますので、万が一滞納者が再度滞納した場合にすぐに強制執行手続きを行うことができます。
裁判の行われる日に滞納者が出頭した場合に、請求金額の全額を認める判決をしたとしても、滞納者の経済的事情を考慮すると、支払いの実効性が低い場合が考えられることから、裁判所から和解を勧告される場合もあります。

審理は原則として1回のみとなるので、和解による解決の場合でも判決を得た場合であっても、裁判所を介し、迅速な解決が進められます。

滞納者が、通常訴訟への移行を選択することができます。

マンション管理費回収の流れ(例)

ご依頼・ご相談

司法書士が、ご相談時までの状況等をお聞きし、今後の回収方法等について、ご説明させて頂きます。


督促状の送付と話し合い

内容証明郵便にて、督促状を送付します。書面が到着後、滞納金に関し話し合いを行います。
話合いが合意に至れば、即決和解の申立を裁判所に行います。


訴訟等の手続きへ

話合いを拒否されたり、和解に至らなかった場合は法的手続きをとります。


訴訟提起後の和解交渉

判決に至るまでには、時間がかかることから、裁判を提起後に再度和解の話し合いを行います。その際に、和解に至れば裁判上の和解を取交します。


判決

話合いを行っても、和解に至らない場合は判決になります。


強制執行

相手方の財産に対して強制執行を行います。

必要書類

  • 滞納物件の登記事項証明書
  • 管理規約
  • 不動産登記事項証明書
  • 納付状況の分かる書面
  • 請求書等

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